撮影警備事業
不特定多数の人々が集まると予想される撮影現場において重要な役割を果たすのが、撮影警備業務です。
その周辺に集まって来ている人々は「なんか撮影やってる!!見に行こうよ♪」という気持ちがあり、何かしらの事件・事故が起これば、一斉にパニックを起こす可能性があります。 そうした事件・事故を未然に防ぎ、不特定多数の人々の安全と秩序を維持することが、撮影警備の目的です。
撮影警備の基本は、近隣の人々が安心して行動出来る様な環境の整備と維持ですが、同時に、その場に留まっている人々に対し不快感や威圧感を与えないようにすることが非常に重要です。 「警備業界は礼節」 と言われるほどであり、正しい丁寧な言葉遣いは業務の基本。 特に撮影警備においては、モラルある行動を取ってもらうために周辺に集まって来ている人々の協力が必要となります。
警備士達が常に礼節ある言動に努める必要があるのです。 礼節をわきまえない態度は、みなさんの反感を煽るばかりでなく、思わぬところで協力が得られなくなる恐れもあるからです。規律正しく整然とした動作によって、みなさんの理解と信頼を得ることができるのです。
撮影現場において留意すべき事項は以下です。
○群衆の誘導や規制は、予め定められた方針に基づいて行う。みだりに変更しない。
○一部の群衆が警備の規制方針に対して勝手な行動を取る場合には、放任することなく、説得し協力を求めるなどの必要な措置を採る。
○人の流れが停滞する原因となるような状況は、予め除去しておく。群衆が流動している際には、それが停滞しないように努める。
○群衆の流れが特定の場所で飽和状態になったときには、先頭の集団を速やかに進行させるよう努め、後続の群衆を分散もしくは迂回し、一時的に流入制限を行って飽和状態を解消する。
○その場が危険な状態になったときは、群衆を早急に避難させる措置を採り、事故防止に万全を期する。
○出入り口や階段、曲がり角、渡り廊下などの場所では、立ち止まりや押し合い、先争いなどの危険が予想される。列の秩序を乱す行為を未然に防ぐ措置を執る。
○規制用資機材の使用は事故発生を助長する結果となることもあるので、使用方法や設置場所については事前に検討しておく。
○常に雑踏状態の変化を的確につかみ、臨機応変に対応する